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ビジネス書・相場関係書に関するファンドマネージャーの備忘的メモ

クリエイティブ・マインドセット【☆☆】

デザイン思考をビジネスへ応用した著者によるデザイン思考を論じた本

「クリエイティブ・コンフィデンス(創造力に対する自信)」を手に入れるためには…

障害物を乗り越えられれば、創造力は誰にでも手に入れられるものである

 

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 デザイン思考については、様々なところで論じられているが、その思考法を示した本。

デザイン思考とは何か?

それについては、あとがきで以下の通りまとめてある。

一言でいえば、製品開発や問題解決にデザイナーの思考を取り入れる人間中心のアプローチといえるでしょう。人間を観察し、人間の話を聞き、人間に共感してニーズや問題を突き止め、アイデア創造、プロトタイピング、テストを行ない、人間からフィードバックを得ながら、コンセプトを反復的に改良していく──つまり、デザイン思考の中心にはいつも「人間」がいるわけです。

 

その上で、クリエイティブな力を伸ばすために、以下の点を心がけるよう説いている。

  • クリエイティブになると決意する
  • 旅行者のように考える
  • リラックスした注意を払う
  • エンドユーザーに共感する
  • 現場に行って観察する
  • なぜで始まる質問をする
  • 問題の枠組みを捉えなおす
  • 心を許せる仲間のネットワークを築く

 わかりにくい項目もあるかもしれないが、ユーザー視点でゼロベースで考えることが基本になるということ。

個人的には「リラックスした注意を払う」は大事だなと思う。

 

そして、クリエイティブであるためにということで、最も共感したのが以下の点

クリエイティブな人々は単純にほかの人よりも多くの実験をしている。最終的に〝天才的ひらめき〟が訪れるのは、ほかの人よりも成功率が高いからではない。単に、挑戦する回数が多いだけなのだ。…もっと成功したいなら、もっと失敗する心の準備が必要なのだ。

結局、トライアンドエラーを高速で回せるだけの勇気がある人がクリエイティブだということなのだろう。

実際には、仕事でリラックスしてトライアンドエラーを高速で回すのって難しいなとしみじみと思う。

 

他にもクリエイティブになるための考え方が示されていて、最後に「マインドマップ」などのツールに関する紹介がされている。

どちらかというとハウツーものというよりは、考え方や姿勢を示した本だと思う。

そして、あとがきに書かれた以下文が印象的

アドビシステムズ社が2012年4月にアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、日本の5カ国の各1000人、合計5000人の成人を対象に行なった調査によれば、「もっともクリエイティブだと思う国は?」という質問で、日本がアメリカを10パーセントも引き離して1位を獲得しているのです。

一方で、、、

「自分自身を表わす言葉は?」という質問に対して、「クリエイティブ」という言葉を選んだ人は、日本が19パーセントで最下位なのです。

 日本人はもっと自信を持っていいのかも

 

【まとめ】

「クリエイティブ」について考える上でためになる本です。

言うは易し行うは難しと言う気持ちにはなりますが、それでも、、、

「誰でもクリエイティブになれる」「日本人はそもそもクリエイティブ」というのはとても励まされる言葉です。

デザイン思考に興味を持った方は、まずは以下リンク先を読んでいただければなんとなくわかるかも。

この本は、デザイン思考を理解した上で、個人個人がどのように行動すればクリエイティブになれるかを考える本といえます。

 

kigyotv.jp

 

www.mermirai.com