金利が成長率よりも低い「ニューノーマル」の不思議
キヤノングローバル戦略研究所の小林慶一郎先生のコラムから
日本の財政持続性を考える上で重要な成長率と金利の関係について
これまで「成長率<金利」というのがノーマルと見られていたが、そうではないのかも知れない
IMFで研究プロジェクトを立ち上げるとの話
この論争は日本でも続いており、いわゆる上げ潮政策の可否に繋がる話。
IMFのガスパール財務局長によると、「歴史的に見れば、金利が成長率より低い状態は過去に何度もあった」とのこと。
これを受け、筆者も
確かに日米英仏のデータを調べると、金利が成長率より高い状態が続くのは1980年代以降で、それ以前の100年間を見ると、半分ほどの時期は逆転している。
としている。
ガスパール氏曰く
金利が成長率よりも高くなるのが正常であるとする現代のマクロ経済学が形作られたのは、ちょうど、アメリカなど先進諸国において金利が成長率より高い状態が定着した1980年代だった。当時の常識が、必ずしも正しくはないかもしれない。
これまで前提としていた常識が崩されるかもしれない。
それは、リフレ政策やMMT論への追い風にも繋がる話。
結構衝撃的な話だ。
個人的には、今を肯定するような理論が出てくると、そろそろ相場の終いも近いというのが感想。
市民権は得られていないのでまだ大丈夫だろうけど、国債バブルの最終局面の香りが微かに感じられる話だ。