破天荒フェニックス【☆☆】
現在進行形で進むメガネ企業オンデーズ再生の物語
企業小説としてはよくある話ながらも、実際にある会社というところがスゴイ
フィクションながらも、どこまで本当なのだろうかと考えつつ、一気に読める
14億の負債を抱えた状態でオンデーズを買収し、建て直す話。
買収を相談した時の将来のCFOのコメントが印象深い。
「修治さん、とにかくいいですか、二十億の売り上げしかないのに十四億の負債を抱えているということは、2tトラックの荷台に1・4tの砂利が乗っかっているようなもんです。そんなトラック、重くてスピードは出ないし、運転も難しい。カーブだって曲がりきれない。いつひっくり返って大事故になったっておかしくないんですよ!」
実際、その後の展開でも資金のことで苦労し続ける。
いや、この物語は、ほぼ資金繰りに奔走しながら会社を成長させていく話と言える。
それだけに話がとてもリアルに感じる。
また、会社のスローガンである「目立ったもん勝ち」に対する社長である主人公のコメントが面白い。
「つまり、接客の大切さを指摘したいんです。接客は誰がするんですか? もちろん、店頭に立つスタッフですよね。そのスタッフが目立とうとしてくれなかったら、どうなります?お店も目立たなくなってしまうじゃないですか。
世の中の会社同士は、常に『目立つ為の競争』をしているわけだから、その会社を動かしている社員たち自身が『目立つ事』から逃げてしまっていたら、その企業は、企業同士の目立つ為の競争には絶対に勝てないんですよ。どんなに良いサービスや商品を用意することができたとしても、お客様に自分たちの存在に気づいてもらうことが出来なければ全部が無駄になってしまう。そうは思いませんか?」
「縁の下の力持ち」のような人間も必要だとは思うけど、それでも敢えて「目立ったもん勝ち」をスローガンとする尖った考えをとる。
いわゆる、「ポジション」をとるというやつですな。
【まとめ】
とても面白く、一気に読んでしまいました。
これからこの会社がどう成長していくのか、見守っていきたいと思いました。
まずは、メガネ一本、買ってみようかな。
まあ、完全に作者のステマにやられている感じではありますが・・・
本の内容に興味のある方は、以下リンク先で10話までは無料で読めるみたいです。
また、社長のブログはこちら。
小説のテンションをそのまま維持していますね。